これまでに「データに基づいた問題解決なんてやったことがないよ」「ちょっと難しくない?」と思っているあなたに、筆者がこの問題解決スキルを身に付けたプロセスを紹介しておきたい。
筆者もFP&A未経験の状態から時間をかけて学んでいったので、きっとあなたの参考になるはずだ。
自力で学んだ当時は正直苦労したが、今となってはこのスキルは誰にでも身に付けることができると断言できる。
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当時の上司は教えてくれなかった
筆者が未経験からFP&Aに転職したとき、前職の管理会計業務で身に付けたスキルは驚くほどにFP&Aでは通用しなかった。
日々マーケティングやセールスから持ち込まれる相談事が未解決のまま自分の手元に溜まっていった。
幸い筆者にはセールスの経験があったので、セールスからの相談にはその経験からすぐに応えることができたものも多かったが、困ったのはマーケティングからの相談事だ。
これまで正直ブランド戦略やマーケティング戦略などには、一度も関わったことがなかった。それに関する相談事に、どう手を付ければよいのか、見当も付かなかったのだ。
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遂に困り果て、筆者は当時の上司にアドバイスを求めた。しかしその上司からも、具体的にどのように考えれば良いか、腹落ちするアドバイスをもらうことは叶わなかった(その上司はとても優しく良い人で、頭が良く社内の評判も高い優秀な方だった)。
筆者がデータ分析スキルを身に付けたプロセス
その上司が教えることが苦手だったのか、意図的に教えなかったのかは未だわからないが、結果的に筆者は自ら学ばざるを得ない環境に身を置くことになった。
そしてすぐに、ロジカルシンキングやデータ分析、エクセルスキルなどを、本やインターネット記事から自力で学び始めた。
しかしここでも困ったことがあって、コンサル出身の方が書いたロジカルシンキングの本や問題解決の本はあっても、(それらの内容はすごくわかりやすいのだが)私を含め大多数の会社員の実務目線で書かれたものが一つもなく、その問題解決と一緒にデータ分析の具体的なやり方が含まれたものは一つもなかった。
またデータ分析に特化した本については内容が難しすぎて、全く頭に入ってこなかった(統計学とか重回帰分析とかプログラミングとか言われてもよくわからない)。
ネットにある情報は、「データ分析の定義」とか、「分析をする前にまずその分析の目的を考えよう」とか、「仮説を立てよう」といった当たり障りのないありきたりなものばかりで、しかも結局は自社のITシステムやAI、BIツールの導入につなげようとしているものばかりだ。
そのようにして回り道をしながら学ばざるを得なかった当時の筆者は、データ分析を伴った問題解決が実務でできるようになるまでにとても時間がかかった(笑)。
時間をかけて数多くの書籍で学びながら、そこにある考え方を実務で実践し続け、失敗もたくさんした。
そしてその一つひとつの実務の中で、社内のデキる人たちの仕事に対して、書籍で学んだことを当てはめて考え、「これってこういうことですよね?」と自分の解釈をぶつけて彼らの反応=考え方を言語化していった。
その積み重ねで得たデキる人の共通の考え方が、別の記事でレクチャーしたデータに基づいた問題解決スキルだ。
みなさんはたくさんの書籍を読み倒さなくても、筆者がまとめた内容を見れば、すぐに実務で使える具体的な3ステップとしてそのノウハウを得ることができる。
まだこのデータ分析を伴う問題解決のやり方を腹落ちして理解できていない方は、繰り返しそのまとめ記事に目を通して、実務に当てはめて自分の身近な例で考えて見てほしい。
あなたがこのスキルを身に付け、活躍していく姿を楽しみにしている。