FP&Aへの転職の仕方

経理 /(公認)会計士 / コンサルからFP&Aへの転職は難しい?

多くの方からよく聞かれる質問の一つが、この経理 / (公認)会計士 / コンサルからFP&Aへのキャリアチェンジについてだ。

先に結論からお伝えすると、経理 / (公認)会計士 / コンサルからFP&Aへの転職は十分に可能性があると言ってよい。

では、その転職活動において内定にたどり着くために押さえておきたい3つのポイントを解説していこう。

経理 / (公認)会計士 / コンサルとして働いている方には、管理会計とFP&Aの違いについてよく理解した上で、どちらの仕事が自身の目指している方向と合致しているのかをクリアにしてからFP&Aへの転職に臨んでほしい。

日系企業の管理会計と外資系FP&Aの違いのまとめはこちら

ポイント① FP&Aに必要なマインドを持っているか

まずここが何よりも大切なキーになるところだ。

FP&Aとして必要なマインドには、大きく次の3つがある。

  1. ビジネスへの強い興味関心
  2. ビジネスの結果にコミットする責任感
  3. チームワーク/チームプレイ

カウンターパートから見たときに、経理や(公認)会計士とFP&Aはいずれも財務の専門家であることには変わりはなく、またコンサルとFP&Aは問題解決のプロフェッショナルであることに変わりはない。

一方で、FP&Aには「正しいビジネスの成長とはどのような姿なのか、そしてその正しい成長はどうやれば成し遂げられるのか」を実行可能なレベルで考え、その実行までの責任が求められる。

つまり、FP&Aの評価はビジネスリーダーと同じく、その担当ビジネスの結果によって測られる組織が大半なのだ。このビジネスの結果まで責任を持つという点が、経理 / (公認)会計士 / コンサルとFP&Aの明確な違いとなる。

よって、大前提としてビジネス自体に強い興味関心があり、ビジネスの結果にコミットする責任感が必要になるというわけだ。

またFP&Aがビジネスの結果や実行レベルまで責任を持つという点においては、当然だがFP&Aは営業やマーケティングと違い直接消費者や取引先に対して売上を作ることはできない。

しかしFP&Aは、その営業やマーケティングが売上を作ることができるように、自身の分析や提案で周囲の人々に影響を与え、実行部隊を動かしていくことが求められる。要は、チームとして結果を出すということだ。

よって、そのチームとして結果を出すために、チームワークを大切にし、チームプレイ精神を持っていることがFP&Aには必要になる。

あなたがこの3つのマインドを持っていることを証明するエピソードを、採用企業に伝えよう。まずはこれが第一段階だ。

これらの経験は社会人になってからのものが好ましいが、社会人経験の中でよいエピソードがない場合には、学生時代のものやこれまでの人生で一番熱を注いだものなどで代替することも可能だ。

特に未経験の場合は本当にFP&Aを自分が目指したいのか整理する意味合いも兼ねて、これまでの人生の棚卸をやってみることをオススメしたい。

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ポイント② FP&Aとして活躍するための必須スキルを持っているか

マインドの次に重要なのが、あなたがFP&Aとして活躍するための必須スキルを兼ね備えているかどうかだ。

未経験の場合は入社した瞬間から即戦力として活躍することを求められるケースはほとんどないと思うが、経理/(公認)会計士/コンサルからのキャリアチェンジでは、ある特定の経験を持っていないと適性があるとは判断できないというものがある。

それは、「自らの提案で周囲を動かし成果を出した」という経験だ。

上司からの指示や誰からの依頼ではなく、「自分の意思で」というのがポイントだ。

経理でこういう経験をしている人に出会う機会はそう多くはないし、(公認)会計士/コンサルの方については、取引先のビジネス戦略について自ら提案をし、社外からでもビジネスパートナーとしてビジネスの成長に貢献したというようなエピソードがあれば、他の候補者がいた場合に大きな差別化ポイントになる。

もう一つここで気を付けておきたいのが、その経験であればなんでもOKというわけではなく、その成果の大きさがその組織にとってインパクトのある規模であったかどうかという視点だ。

FP&Aの仕事では、組織内の限りあるリソースの中で、どのリソースをどのように使えば最も効果的・効率的に結果につながるのかということを常に考える必要がある。

そこに対して、組織にとってインパクトの小さいエピソードを共有しても、そのセンスに疑問が生じる可能性が高い。この視点は忘れないようにしてもらいたい。

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ポイント③ 未経験でも短期間で成果を出せるポテンシャルを持っているか

最後のポイントとなるのが、あなたの学習能力だ。採用企業の立場からすると、未経験者をFP&Aとして採用する場合にはその実績がないため、その人に大きなポテンシャルが見込めない限り採用の最終判断を下すことは難しくなる。

ポイント①②でマインドと最低限度のスキルを示すことができれば、そのポテンシャルも含めて評価できるレベルになっているはずだが、ダメ押しであなたの学習能力を採用企業に伝えよう。

特に外資系企業の場合は日系企業よりもより早いスピード感の中で業務を進めていくことになるため、素早く学習し、独り立ちできることを示すエピソードがあればそれは大きなプラス要素になるだろう。

これは業務に必要な会計知識を習得したときの話でもいいし、ITスキルや語学の話でも何でも良い。具体的に、どのような目的を持って、どのくらいの期間で、どのようなスキルを、どのようにして身に付け業務に活かしているのかを伝えることができればOKだ。

これら3つのポイントをしっかり押さえて、あなたの転職活動を成功させてほしい。

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